コラム
アメリカへのこんにゃく輸出が急増中|その理由と今後の展望
こんにゃくは日本の伝統的な食品ですが、近年ではその健康効果が海外でも注目され、特にアメリカ市場では人気が急上昇しています。
今回は、こんにゃくのアメリカへの輸出状況と人気の理由、そして今後の展望について詳しくご紹介します。
アメリカ市場でのこんにゃくの人気
前々回の記事で、全国のこんにゃく芋生産量の90%以上を占めているのが群馬県とご紹介しました。
農林水産省によると、群馬県のこんにゃく加工品輸出額は、2012年の約7800万円に対して、2022年は約4億2200万円と、この10年間でおよそ5倍に拡大しています。
その中でも、アメリカ市場での需要が高まっています。
アメリカでは「konjac(コンジャック)」と呼ばれ、低カロリーでグルテンフリーの食品としてダイエットや健康志向の生活者に支持されています。
近年では、アメリカのスーパーマーケットや健康食品店で広く販売されていて、その人気は年々高まっています。
こんにゃくが海外で人気の理由
こんにゃくが海外で人気の一番の理由は、その健康効果です。
こんにゃくは100gあたりのカロリーが約7kcalと低く、食物繊維が豊富であるため、ダイエット食品として優れています。
また、腸内環境を整える効果もあり、便秘の改善やデトックス効果が期待できます。
さらに、こんにゃくはグルテンフリーであるため、グルテンに敏感な人々にも最適です。
海外で人気の理由は、その健康効果だけではありません。
こんにゃくはそのまま手軽に食べられるだけでなく、さまざまな料理に応用できる点も人気の理由の一つです。
例えば、パスタやライスの代替品として使用したり、スープやサラダに入れたり、デザートにしたりと、工夫しだいでいろいろな楽しみ方ができます。
アメリカにあるヴィーガン料理の専門店では、お寿司のネタとして薄く切ったこんにゃくを使っているそうです。
カロリーを抑えつつ満足感が得られることから、アメリカの生活者にも受け入れられやすく、現地の食文化に合わせたレシピが増えています。
このように、こんにゃくは低カロリーで食物繊維が豊富なため、海外の健康志向の生活者に人気があります。
アメリカだけでなくヨーロッパ市場でも健康志向の高まりとともに、こんにゃく製品の需要が増えています。
世界的な日本食ブームやヴィーガン・ベジタリアン人口の増加を背景に、今後はさらに輸出の増加が見込まれ、その成長が期待されます。
こんにゃくを製造する会社として、こうして日本の伝統食が世界で注目されるのはうれしいことです。
細萱食品では、昔ながらの製法を再現しつつ、現代に合わせた衛生的な環境と設備で製造を行っています。
これからもその技術を受け継ぎながら、日本の誇るべき伝統の味を守り続けていきたいです。